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2008年2月22日 (金)

未明の衝撃、護衛艦と漁船が衝突の何故?【イージス艦事故】

19日午前4時7分ごろ、千葉県南房総市の野島崎から南南西約40キロの海上で、海上自衛隊のイージス艦「あたご」(7750トン、乗組員296人)と千葉県勝浦市の新勝浦市漁業協同組合に所属するマグロはえ縄漁船「清徳丸(せいとくまる)」(全長約12メートル、7.3トン)が衝突した。漁船はあたごの艦首付近と衝突して船体が二つに割れ、船主の吉清(きちせい)治夫さんと長男の哲大(てつひろ)さん(いずれも勝浦市川津)の2人が行方不明になった。

海上衝突予防法によると、漁船が操業中だった場合、漁船に航路の優先権がある。このため、あたご側に回避義務がある。しかし、操業中の漁船は灯火や標識を掲げなければならないため、清徳丸の灯火などの有無も確認の必要がある。一方、漁船が操業中でなければ、相手船舶を右舷側に確認した船舶に回避義務が生じる。今のところ「あたご」に回避義務があったことが発表されている。

イージス艦に搭載されているレーダーは「フェイズドアレイレーダー(AN/SPY-1)」というもので、飛来する数百の目標を数百kmの遠方より探知し、そのうち十数個の目標に対して同時に迎撃することが可能と言われている。全天、全周囲型レーダーとも言う
が、当然ながら機械である以上、万能・万全ではない。例えば単純な対空迎撃用のレーダー一つとっても侵入してくるミサイル、航空機などの物体を捉える能力があるが、仮に折り紙で作った紙飛行機のようなものが飛んできた場合は捉えられない。弾丸なども同様だ。物体を捉えるには任意の方向にレーダー波を照射し反射された任意の方向からのレーダー波を受信するという事が生じるからだ。ある程度の大きさや移動速度、またはその物質に左右されるというわけだ。

それに防衛システムで使用するレーダー航海のためだけに使うレーダーとは別(同じものだが機能・守備範囲などが何段階かダウンさせてある)思われるし、領海内(近海)で警戒度も緩む中での事故と考えるほうが妥当か?

ちなみにごく一般的なレーダーは「パルスレーダー」と呼ばれるものです。アニメ宇宙戦艦ヤマト劇中では攻撃兵器のパルスレーザーと呼称、仕組みは同じもの)でも登場するので聞いたことがある人もいるかな?

イージスシステムは対艦、地対地、弾道などのミサイルとステルス攻撃機などから艦隊を守ることが主任務である(対空防衛ということですね)。つまり海上を航行する漁船など小型の船舶が対象になっているわけではないのだ。それに海上(海中)の防衛や索敵などは別のシステムが存在する。
多くの人が疑問に感じているだろう「漁船すら捉えられないのにミサイルを捉えられるのか?」ということに関しては比較すること自体間違いですと言いたいですね。また「漁船を回避できないような船の性能で大丈夫か?」ということに関しても、こちらも護衛艦という船自体の性質を考えれば運動性能は基本関係ない。
艦隊の先陣、中央などにどかっと腰を下ろして艦隊に対する対空攻撃に対応するのが護衛艦の役目ですから。。ちょろちょろ動き回ることが目的に開発されるのは駆逐艦、大きく動き回るのは巡洋艦です。

渡辺行革担当大臣は会見で「素人的に考えると、(漁船が)レーダーに映らなかったのか(と思う)。映らない場合もあるそうだが、万が一これが自爆テロの船ならどうするのか」と述べ、イージス艦の警戒態勢に懸念を示した。
…が、これこそ素人というか(政府関係者としては)無知過ぎです。あまりの無知な発言に衝撃を覚えました。。

★<イージス艦事故>「あたご」と漁船衝突、父子不明 房総沖(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
19日午前4時7分ごろ、千葉県南房総市の野島崎から南南西約40キロの海上で、海上自衛隊のイージス艦「あたご」=艦長・舩渡健(ふなとけん)1等海佐(52)、7750トン、乗組員296人=と千葉県勝浦市の新勝浦市漁業協同組合に所属するマグロはえ縄漁船「清徳丸(せいとくまる)」(全長約12メートル、7.3トン)が衝突した。漁船はあたごの艦首付近と衝突して船体が二つに割れ、船主の吉清(きちせい)治夫さん(58)と長男の哲大(てつひろ)さん(23)=いずれも勝浦市川津=の2人が行方不明になった。第3管区海上保安本部(横浜市)は巡視船艇や航空機などで捜索する一方、業務上過失往来妨害の疑いもあるとみて、舩渡艦長らから詳しい事情を聴く方針。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080219-00000024-mai-soci

★<イージス艦事故>「あたご」に回避義務 レーダー役立たず(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
千葉県南房総市沖で海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」が衝突した事故で、清徳丸を右舷側に見て航行していたあたごに海上衝突予防法に基づく回避義務があったことが分かった。乗組員による目視が不十分だったため清徳丸に気付くのが遅れ、回避動作が間に合わなかった可能性が高い。海上保安庁と海上自衛隊は行方不明の清徳丸船主、吉清治夫さん(58)と長男哲大さん(23)の捜索を続けると共に、横須賀海上保安部が業務上過失往来危険容疑で艦内を家宅捜索、舩渡健艦長らから事情を聴いている。
石破茂防衛相の自民党部会での説明によると、あたごは19日午前4時5分ごろ、南房総市沖を北に向かって航行中、漁船1隻が右前方から進路を横切った。そのころ、見張りの乗組員が右方向に緑の灯火を視認した。実際は清徳丸の灯火だったが、この時点では漁船の灯火かどうか分からなかったという。
同6分ごろ、緑の灯火がスピードを上げて動いたため漁船と確認。全力の後進をかけて回避動作をした。清徳丸は前方約100メートルで大きく面舵(おもかじ)(右舵)を切った。同7分に衝突。レーダーに清徳丸が映っていたか、それを乗組員が認識していたかどうかは不明という。
海上衝突予防法では、清徳丸の場合、左舷に赤、右舷に緑、後部に白の灯火が義務づけられている。あたごから見て清徳丸は右から左に航行していたとみられ、この場合は赤の灯火が見えることになり、乗組員の証言とは矛盾する。漁労中はこれとは別に緑の灯火をつけることになっており、横須賀海保などは灯火状況についても詳しく調べている。
同法によると、2隻の船が進路を横切る場合、右舷側に他の船を見る船に避ける義務がある。やむを得ない場合を除き、相手の船首方向を横切ってはならない。衝突を回避するには、停止、後進、面舵などの方法があり、あたごは全力後進をかけたが間に合わなかった。横須賀海保などは、回避動作が後進だけで十分だったかについても調べる。
事故当時、あたごは当直態勢で夜間航行をしており、艦橋に10人程度の乗組員が目視などで洋上を監視。さらに、前方の船舶を映す水上レーダーでチェックしていた。海自幹部によると、レーダーは近くなると役に立たず、300~400メートルからは乗組員による目視が頼りになるという。衝突が回避できなかったのは、目視が不十分だった可能性がある。
一方、海保と海自は24時間態勢で、護衛艦、ヘリコプターなどを出動させ、吉清さんらの捜索を続けている。現場近くで吉清さんのジャンパーが見つかっている。分断された清徳丸の船体は、千葉県館山市沖にえい航されている。【本多健、伊藤直孝、内橋寿明】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080219-00000181-mai-soci

★イージス艦と漁船衝突 レーダー探知の死角「魔の時間帯」目視困難(産経新聞) - Yahoo!ニュース
最新鋭のイージス艦が起こした漁船との衝突事故。日本に飛来するミサイルの探知・追尾機能を備え、ミサイル防衛(MD)の中核を担うはずの護衛艦が、自国の領海内で民間船を事故に巻き込む事態となった。事故はなぜ起きたのか。
イージス艦のレーダーは高性能で、一度に100以上の目標を追い、ミサイルや大砲など武器を自動的に選択して迎撃できる。データリンクシステムで米イージス艦と情報を瞬時にやりとりできることから、日米同盟の象徴とも言われる最新鋭の艦船だ。
だが、軍事評論家の熊谷直氏は、「百パーセント、レーダーで探知できるわけではない」と話す。
熊谷氏によると、高性能レーダーといえども、小さな船は波の陰に隠れてしまうことがあり、発見できない可能性はあるという。また事故が起きたのはちょうど夜明け直前で、心理的に安心感が生まれる『魔の時間帯』。さらに薄暗がりの中、海上の小さな船などは目視で見つけにくくなるといい、熊谷氏は「3、4人で見張りをしていても見つけにくいのではないか」と指摘する。
そのうえで熊谷氏は「漁船の破壊状況からみてイージス艦が衝突したと考えられるし、現段階では見張り不十分としか言いようがないが、今後事故当時の両方の様子を、詳しく調べて事故を詳細に解明する必要がある」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080219-00000103-san-soci&kz=soci

★フェイズドアレイレーダー- 航空軍事用語辞典++より
固定式の板状のアンテナに無数の位相変換素子が配置されているレーダー。
板を回転させず電気的な動作(位相変換操作)のみで、任意の方向にレーダー波を照射したり、任意の方向からレーダー波を受信することができる。
そのため、全天の素早い探索を可能にする。
駆動部分が無いことはシステムの信頼性を高めることにも繋がる。
<以下略>
本文詳細⇒(http://mmsdf.sakura.ne.jp/public/glossary/pukiwiki.php?%A5%D5%A5%A7%A5%A4%A5%BA%A5%C9%A5%A2%A5%EC%A5%A4%A5%EC%A1%BC%A5%C0%A1%BC

★イージス艦事故 「あたご」と漁船衝突、父子不明 房総沖(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

衝突したイージス艦「あたご」(奥)と2つに折れて浮かぶ清徳丸の船首部分(手前)=千葉県野島崎沖40キロ付近で2008年2月19日午前8時57分、本社ヘリから岩下幸一郎撮影(毎日新聞)※船首部分に見える177という数字はあたごの型式番の「DDG-177」のこと

★<イージス艦事故>衝突原因「人為的ミス」の声強まる(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
今回の衝突の原因として、イージス艦「あたご」側の目視が不十分だった「人為的ミス」の可能性を指摘する声が強まっている。
88年の海上自衛隊潜水艦「なだしお」衝突事故で、沈没した大型遊漁船「第1富士丸」側の代理人を務めた田川俊一弁護士は、「航行優先権は清徳丸にあり、事故の主原因は漁船に気付くのが遅れたイージス艦側と考えられる」と話す。
そのうえで「小型船はレーダーや目視で確認しにくいが、現場は港に近く多くの漁船がいると予測できる。通常より厳重な宿直体制を敷くべきだった」と批判。「海自側の衝突回避が不十分だった点で、なだしお事故と同じ。教訓が生かされていない」と憤った。
また、神戸大大学院海事科学研究科の臼井英夫准教授(海上交通工学)も「衝突2分前、清徳丸に点灯していた緑の光を確認したと防衛省側は主張しているが、なぜイージス艦側がこんなに近づくまで気づかなかったのか。もっと周囲の見張りをしっかりすべきだった。漁船を確認後、後進をかけるのではなく、右にかじを切っていれば、船体が二つに割れるような事態は避けられたかもしれない」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080219-00000185-mai-soci

★イージス艦 - 航空軍事用語辞典++より
AEGIS combat system"
イージスシステムを搭載した戦闘艦の通称。
イージスシステムは攻撃機や対艦ミサイルなどの急速な進化に伴い、これらの脅威から航空母艦を守ることを主任務として開発された。
冷戦時代、ソ連軍はアメリカの機動部隊を殊のほか恐れ、これに対抗するため航空機やミサイルを増強していた。これらを同時に用いた飽和攻撃を受けた場合、従来のミサイル艦ではこのような同時多数目標への対応が不可能である事から、アメリカ海軍は同時多数目標への対応が可能なシステムの開発に乗り出した。
<中略>
イージスシステムの最大の特徴であるフェイズドアレイレーダーAN/SPY-1は、飛来する数百の目標を数百kmの遠方より探知し、そのうち十数個の目標に対して同時に迎撃することが可能と云われており、航空母艦だけでなく行動を共にする艦隊全体の防空に絶大な効力を発揮する。
その他、イージス艦は対艦、対潜作戦にも同時期の新鋭戦闘艦と同等の能力を持ち、中には(艦対地)巡航ミサイルの発射能力を持つものもある。
イージス艦は非常に高価な上、これ程の能力を必要としている国も少ないため、2003年現在、タイコンデロガ級、アーレイ・バーク級(アメリカ)、こんごう型(日本)、アルバロ・デ・バサン?級(スペイン)が配備されているのみであり、また韓国軍?がKDX-III?を配備し、海上自衛隊があたご型を追加配備する予定である。2006年4月5日にはノルウェー海軍においてフリチョフ・ナンセン級が就役した。
<中略>
なおイージスシステムの名称は、ギリシャ神話の最高神ゼウスが娘アテナに与えた、あらゆる邪悪を払う防具(盾、あるいは胸当てと言われる)の名前 Aegis(アイギス) に由来する。
本文詳細は⇒(http://mmsdf.sakura.ne.jp/public/glossary/pukiwiki.php?%A5%A4%A1%BC%A5%B8%A5%B9%B4%CF

★あたご - 航空軍事用語辞典++より
DDG-177 Atago:海上自衛隊の第五世代ミサイル護衛艦にして、世界最大のイージス艦。
「たちかぜ」の退役が近づいているため、その代替艦として平成14年度(2002年度)予算にて発注された。
2005年8月に進水、2007年3月に就役した。
こんごう型に引き続きアーレイ・バーク級をモデルに設計されており「改こんごう型」と呼ばれることもある。
こんごう型に比べ、
・速射砲を軽量のMk.45 mod.4に変更
・マストをステルス重視の四角柱型に変更
・ハンガー?などのヘリコプター運用装備を追加(ただしヘリコプターは常設しない)
・イージスシステムとして最新のベースライン7.1Jを採用し、処理能力が大幅に向上
・レーダーをSPY-1Dから改良型のSPY-1D(v)へと換装し、電子戦能力・探知距離等が向上
など、アーレイ・バーク級のフライト2Aにより近い設計となっている。
ただしCIWSや艦対艦ミサイル、群司令設備などは引き続き装備される。
このため予定基準排水量は7,700トンと非常に大きく、満載排水量に至っては10,000トン前後になると見られている。
現代の戦闘艦としては(ミサイルを小型化できない旧東側の艦を除いて考えると)非常に大型の艦となっている。
冷戦終結後の世界には贅沢な装備にも感じられるが、これは対空・対潜戦闘を重視する海上自衛隊旧来のドクトリンに加え、新たな課題である不審船対策およびミサイル防衛に対応するため、単艦で何でもこなせる万能艦であることが求められたものと思われる。
<以下略>
本文詳細は⇒(http://mmsdf.sakura.ne.jp/public/glossary/pukiwiki.php?%A4%A2%A4%BF%A4%B4

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受信: 2008年2月24日 (日) 01:05

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